宗教とは何か―いまどき宗教を本気で信じてる人ってどうなの?(1/2) どうしても理解できないものの一つに、宗教というものがあります。いまや神などというものはどう考えても存在していないはずなのに、それを信じる人がいることが、どうしても私には理解できないのです。 いまだに本気で信仰している人は現実を直視できないバカなのだと切り捨てることはできます。しかし、すべての行為者は合理的に選択するという(合理的選択理論的な)前提に立ってみると、現代においてさえ、宗教には重要なメリットさえあるのではないか、と考えてみたくなります... Read More
安全保障のジレンマ―安全は保障しようとするほどできなくなる? 8月15日に終戦記念日を迎えたこともあり、今回は、現在の日本の安全保障政策と憲法9条について考えてみたいと思います。 他国の軍事的な脅威があるなら、抑止力を高めることが必要だという主張があります。しかし、こちらの抑止力を高めることが、相手に軍事的脅威だと認識されたらどのようになるでしょうか。相手もまたさらに抑止力を高めようとするでしょう。そうなったとき、こちらもさらに抑止力を高めなければなりません。しかし相互に抑止力を高めあえば、際限ない軍事費を前に双方とも損をすることになります。 ... Read More
児童手当は月額10万円が妥当? 貧しい人に生活保護は与えるのは、マジメな人ほど損をするので許せないということが言われています。コストを支払わずに一方的に恩恵のみを受けるフリーライダーは許せないというわけです。この前提に立ってみると、児童手当は一人につき月額10万円くらい払わなければならなくなるのではないか、と考えてみます。 ... Read More
少子化の社会的ジレンマ―子どもは持たないほうが合理的? 今日は少子化問題に取り組んでみます。前回と同様に、社会的ジレンマという観点にたって、少子化の原因は、ワガママでバカな人間が増えたためではなく、合理的で賢い人間が増えた結果であるという前提から考えてみたいと思います。 ... Read More
選挙の社会的ジレンマ―選挙には行くのは非合理的? 多くの社会問題は、バカではなく合理的な人が引き起こす、という社会的ジレンマについて前回お話しました。この観点に立ってみると、選挙の投票率が低いという問題にも同じことが言えそうです。つまり投票に行かないのはバカな人間だからではなく、ちゃんと合理的な理由があるということです。 ですからここではあえて、「選挙に行く無意味さ」を考えてみたいと思います。そのことで改めて選挙の大切さもわかってくるでしょう。 ... Read More
社会的ジレンマ―社会問題を起こすのは誰か 社会問題が起きるのは、バカな人間がいるためだと考えられがちです。 しかし本当にそうと考えてよいのでしょうか。 社会的ジレンマという考え方は、社会問題を起こすのは、バカではなく、合理的な人間であることを想定します。 今回は、この発想からどのように社会問題が起こるのか考えてみたいと思います。 ... Read More
音楽に政治を持ち込んでもよい条件―芸術の自律性のパラドックス フジロックにSEALsの奥田愛基氏さんが出演することに対して、ツイッターで「音楽に政治を持ち込むな」という非難が起きていることが話題となっています。 ここでは音楽(芸術)と政治の関係について次の2点から考えてみたいと思います。 (a) 絶対に芸術に政治を持ち込んではならないという考えは、本当に非政治的なのか。 (b) 時には芸術に政治を持ち込んでもよいという考えは、本当に政治的なのか。 ... Read More